日本RV協会の調査により、キャンピングカーユーザーの8割が「ETC休日特別割引(1,000円乗り放題)」を利用しており、その比率は普通乗用車ユーザーの2割5分増という数値が公表されました。ETC休日特別割引の実施により、日本におけるキャンピングカーライフの活性化はもちろん、大きな広がりが期待されます。
日本RV協会(JRVA)の調査によると、キャンピングカーユーザーの8割が「ETC休日特別割引(1,000円乗り放題)」を利用しており、その割合は、普通乗用車ユーザーの2割5分増しという数値が公表されました。 この発表は、RV協会のホームページを通して行われるアンケート調査に基づくもので、今年のゴールデンウィーク明け(5/18)から夏休み直前(7/17)までの2ヵ月間の集計を反映しています。
それによると、その2ヵ月間に、ETC休日割引を利用したキャンピングカーユーザーは441人のうちの354人(80.3%)。一方、休日割引を利用した乗用車ユーザーは158人のうち101人(63.9%)。
キャンピングカーユーザーの閲覧者が多いHPであることを考慮する必要もありますが、ETC休日割引を利用することに関して、キャンピングカーユーザーの方が乗用車ユーザーより熱心であるという傾向が読みとれます。
キャンピングカーユーザーがETC休日割引を利用する率が高い理由は、キャンピングカーの特性にもあります。
キャンピングカーユーザーの宿泊場所として広く認知されているキャンプ場に行くまでに、土日利用の場合、ユーザーは渋滞を避けるために相当早起きをしなければなりません。しかし、宿泊設備を整えたキャンピングカーの場合は、旅行日の前日から高速道路に入り、目的地のキャンプ場近くのSAやPAで仮眠を取って、混雑が始まる前の早朝には現地に到達することができます。つまり、キャンプ場に入る前の時間の活用方法が生まれ、午前中は現地の観光をたっぷり楽しむことができるのです。
一般乗用車においても、このような観光スタイルが広まっていますが、乗用車における「車中泊」はクルマの構造上完全なフルフラットベッドを実現することが難しく、熟睡は保証されません。疲労の蓄積度においてキャンピングカーとの差が生まれることになります。
キャンピングカーユーザーが高速道路におけるETC割引利用率が高まったのは、そのようなキャンピングカーの構造上の特性が大きく関係しているといえそうです。
また、ETC休日割引を利用することによって、キャンピングカーユーザーが遠くのキャンプ場や観光地まで足を伸ばすようになったことも、利用率を高めた理由のひとつにあげられます。
キャンピングカーユーザーの中には、定年退職を機に「日本一周旅行」を夢見る人たちが多く、しかし、高速道路料金が高かったことが、その人たちの希望を実現するときのネックになっていました。
ETC休日割引制度は、このような人たちの希望をより身近なものにさせたといえそうです。リタイヤしたシルバーユーザーは、平日の観光ができるので、土日を移動日のための日数と割りきることができます。つまり、高速道路内の施設でゆったりと休息を取りながら移動でき、無理をせずに遠くのキャンプ場まで足を伸ばすことが可能となります。そう考えると、ETC休日割引は、キャンピングカーユーザーに計り知れない利便性を与えたようです。
さらに、民主党政権の公約通り、高速道路の平日における「無料化」が実現されれば、キャンピングカーユーザーはその分支払っていた料金を別の楽しみに充当させることもでき、楽しみ方もますます広がっていくと考えられます。それによる地域経済の振興も大いに期待されるところです。